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2026年9月 天浜線・瀬戸山橋梁と瀬戸橋梁|都田川沿いに残る2つの登録有形文化財

24.常葉大学前駅
天竜浜名湖鉄道 瀬戸橋梁
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2026年9月2日、天竜浜名湖鉄道の常葉大学前駅から金指駅方面へ歩き、瀬戸山橋梁と瀬戸橋梁を訪れました。

天竜浜名湖鉄道 瀬戸山橋梁

天竜浜名湖鉄道 瀬戸橋梁

どちらも天浜線が都田川沿いを走る区間にある橋梁で、国の登録有形文化財です。

ただし、一般的な「鉄道橋」のように大きな川を横断する橋ではありません。

都田川に沿った地形の中に線路を通すために設けられた橋梁と思われ、特に瀬戸山橋梁は規模も小さく、最初は「本当にこれが橋梁なのだろうか」と確認したくなるほど周囲の風景に溶け込んでいました。

一方の瀬戸橋梁には目立つ場所に銘板が残っています。

そこには竣工年月だけでなく、建設事務所、溶接を担当した工場、さらに設計者と思われる名前まで記されていました。

これまで天浜線のいくつかの橋梁で銘板を見てきましたが、設計者の名前まで刻まれたものを見るのは今回が初めてでした。

目立たない2本のコンクリート橋ですが、実際に歩いて見てみると、それぞれ違った面白さがありました。

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スポットの概要

瀬戸山橋梁と瀬戸橋梁は、天浜線の常葉大学前駅〜金指駅間にあります。

瀬戸山橋梁

瀬戸橋梁

どちらも都田川に近い場所にあり、国道362号から見ることができます。

今回歩いたルートは、

常葉大学前駅
↓
瀬戸山橋梁
↓
瀬戸橋梁

という順番です。

瀬戸山橋梁

瀬戸山橋梁は、コンクリート製の3連アーチが特徴の小さな橋梁です。

国道362号から確認できますが、かなり小規模で、橋そのものも周囲の地形に溶け込んでいます。

現地では目立つ位置に銘板などは確認できませんでした。

瀬戸橋梁

瀬戸橋梁は、瀬戸山橋梁より規模が大きく、全長約39mの鉄筋コンクリート造の橋梁です。

こちらも国道362号側から見ることができます。

特に目を引いたのが橋梁に取り付けられていた2種類の銘板です。

ひとつには、

「昭和十三年七月竣工」
「瀬戸橋梁」
「鐡道省」

天竜浜名湖鉄道 瀬戸橋梁 銘板

と記されていました。

もうひとつには、

「架設 熱海建設事務所」
「溶接 名鉄・浜松工場」
「設計 河野技師」

天竜浜名湖鉄道 瀬戸橋梁 銘板

と読める文字が残っています。

橋そのものだけでなく、建設時の情報を伝える銘板も、この場所の大きな見どころでした。

現地の様子

この区間の天浜線は、都田川に沿うように走っています。

ただし線路と川の間には木々がかなり茂っていて、歩いていても常に川が見えるわけではありませんでした。

最初に現れる瀬戸山橋梁は、本当に小さな橋です。

天竜浜名湖鉄道 瀬戸山橋梁

コンクリート製の3連アーチという特徴的な構造ではありますが、規模が小さいうえに国道側から見下ろす位置になるため、意識して探さなければ通り過ぎてしまいそうです。

天竜浜名湖鉄道 瀬戸山橋梁

鉄橋のような大きな桁があるわけでもありません。

「橋梁」と聞いて想像していた姿とはかなり違いました。

そこからさらに金指方面へ進むと、瀬戸橋梁があります。

こちらは全長約39mあり、瀬戸山橋梁よりも明らかに規模があります。

天竜浜名湖鉄道 瀬戸橋梁

周囲の木々も少し途切れ、このあたりでは都田川を見ることができました。

ただし橋梁を見ることができるのは基本的に国道側から。

上から見下ろす形になるため、橋の側面や下部を自由に観察できる場所ではありませんでした。

そのため今回は、見える範囲から構造や銘板を記録しています。

天浜線沿線として見た魅力

鉄道橋というと、川を横断する大きな鉄橋を思い浮かべがちです。

しかし瀬戸山橋梁と瀬戸橋梁は、少し性格が違います。

天浜線はこのあたりで都田川沿いの地形を縫うように走っています。

その線路を通すために、こうした橋梁が必要になったと思われます。

列車に乗って通過するだけでは、橋の存在に気付かない可能性もあります。

特に瀬戸山橋梁は、沿線を実際に歩き、「ここに橋がある」と意識して見なければ、なかなか目に留まらない場所でした。

一方で近づいて見ると、3連アーチという特徴的な形があります。

瀬戸橋梁も、周囲の道路や木々の中では派手な存在ではありません。

しかし、全長約39mのコンクリート橋が現在も線路を支えています。

駅舎や大きな鉄橋だけでなく、こうした目立たない構造物も含めて天浜線が成り立っていることが分かります。

沿線を歩く面白さは、このような「列車に乗っているだけでは気付かないもの」を見つけられるところにもありそうです。

瀬戸橋梁に残る2つの銘板

今回、特に気になったのが瀬戸橋梁の銘板でした。

ひとつは、

「昭和十三年七月竣工」
「瀬戸橋梁」
「鐡道省」

と書かれたもの。

昭和13年、つまり二俣線全線開業より前に橋梁が完成していたことが分かります。

もうひとつの銘板には、

「架設 熱海建設事務所」
「溶接 名鉄・浜松工場」
「設計 河野技師」

という文字がありました。

これまで天浜線の橋梁に残る銘板をいくつか見てきましたが、「設計」とともに技師の名前が刻まれたものは初めて見ました。

橋梁そのものだけでは分からない、建設に携わった人や組織の痕跡が残っています。

また、鉄筋コンクリート造の橋でありながら、「溶接」という項目が記されていることも気になりました。

何を溶接したことを示しているのかは、今回確認できていません。

この銘板が建設当初から現在の状態だったのか、途中で更新されたことがあるのかも分かりません。

見た目は非常にきれいで、昭和初期からそのまま残ったものとは思えないほどでしたが、これについても現段階では推測にとどめておきます。

ただ、橋梁の構造だけでなく、こうした文字情報を記録しておくことで、後から調べられることも増えていきます。

今回の散策では、橋そのものと同じくらい、この2枚の銘板が印象に残りました。

撮影スポットとしての見どころ

瀬戸山橋梁と瀬戸橋梁は、写真を撮るという意味では簡単な場所ではありませんでした。

川側は木々が生い茂っているうえ、線路との高低差があります。

橋の下や反対側へ回り込んで、自由な角度から撮影できる場所ではありません。

国道362号側からは橋を見ることができますが、基本的には上から見下ろす構図になります。

そのため橋梁を真横から見せる、いわゆる橋らしい構図は作りにくい場所です。

歩いて感じたこと

今回の2つの橋は、どちらも存在そのものはかなり地味でした。

大きな川を横断するわけでもなく、高い鉄塔や巨大な鋼製桁があるわけでもありません。

特に瀬戸山橋梁は、事前に存在を知らなければ気付かず通り過ぎてしまいそうです。

それでもよく見ると、小さな3連アーチという形が残っています。

瀬戸橋梁も、国道から見下ろすだけでは全体像を把握しにくい橋ですが、銘板を見ると印象が変わりました。

「昭和十三年七月竣工」だけでなく、架設、溶接、設計に関わる情報まで刻まれています。

建設された当時、この橋を造るためにさまざまな技術者や組織が関わっていたことが、1枚の銘板から伝わってくるようでした。

また、瀬戸橋梁も瀬戸山橋梁も鋼製の鉄橋ではなく、コンクリートを主体とした橋梁です。

昭和初期という時代を考えると、鉄の使用量との関係があったのだろうか、という疑問も浮かびました。

ただし、これについては今回確認できる資料を持っておらず、現時点では単なる疑問です。

構造上の理由なのか、地形や施工条件によるものなのか、当時の資材事情が関係していたのか。

今後調べてみたい点として残しておきます。

橋そのものを見るだけでなく、「なぜこの形になったのだろう」と考え始めると、目立たない構造物でも急に面白く見えてきます。

散策時の注意点

瀬戸山橋梁、瀬戸橋梁ともに、国道362号側から見ることができます。

ただし、歩道は広くありません。

天竜浜名湖鉄道 瀬戸橋梁と国道362号

橋梁を探したり撮影したりする際は、周囲の歩行者や車両に十分注意する必要があります。

撮影に集中して車道側へ出ないよう注意してください。

川側は木々が生い茂り、高低差もあります。

橋を横から撮影するために斜面へ入ったり、無理に川側へ降りたりするのは避けた方がよさそうです。

線路や鉄道用地にも立ち入らず、道路など安全に利用できる場所から観察・撮影します。

また、木々や草の状態は季節によって変わります。

今回確認できた撮影位置でも、別の季節には見え方が変わる可能性があります。

まとめ

天浜線の常葉大学前駅〜金指駅間にある瀬戸山橋梁と瀬戸橋梁。

どちらも都田川沿いの地形の中に設けられた、国登録有形文化財のコンクリート橋梁です。

瀬戸山橋梁は、小さな3連アーチが特徴。

規模は大きくありませんが、周囲の地形に溶け込んだ姿が印象に残りました。

瀬戸橋梁は全長約39m。

こちらは橋そのものに加えて、2種類の銘板が特に興味深い場所でした。

竣工年月だけでなく、架設、溶接、設計に関する文字まで残されています。

大きく目立つ鉄道橋ではありません。

むしろ列車に乗っているだけでは、橋の存在すらほとんど意識しないかもしれません。

しかし、実際に駅間を歩いてひとつずつ確認すると、二俣線建設時の構造物が現在の天浜線を支えていることが分かります。

そして銘板まで見ていくと、「誰が、どのようにこの橋を造ったのか」というところまで興味が広がっていきます。

天浜線沿線には、まだこうした目立たない構造物が数多く残っています。

駅や列車だけではなく、それらをひとつずつ記録していくことも、沿線を歩く楽しみのひとつになりそうです。

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