2026年9月23日、天竜浜名湖鉄道の上野部駅から神田隧道の南側入口付近まで歩きました。
神田隧道は、光明電気鉄道が建設し、その後、国鉄二俣線、現在の天竜浜名湖鉄道へと引き継がれてきたトンネルです。
登録有形文化財でもあります。
今回、最初からトンネルの正面を目指していたわけではありません。
公道を歩いている途中、遠くにぽっかりとトンネルの入口が見えました。

天竜浜名湖鉄道 神田隧道
望遠レンズを向けてみると、入口だけではなく、その向こうの出口まで見通せます。
思っていた以上にトンネル内部が一直線に抜けて見えたことに驚きました。
この日は、ラッピング運用の終了が近づいていたTH2114号車「2代目うなぴっぴごー!」も通過。
光明電気鉄道時代から残るトンネルと、現在の天浜線車両を同じ画面に記録することができました。
スポットの概要
神田隧道は、静岡県磐田市上野部にあります。
神田隧道 南側入り口
最寄り駅は天浜線の上野部駅です。
今回歩いたのは、上野部駅からトンネル南側入口付近まで。
神田隧道は、光明電気鉄道によって建設され、その後二俣線に引き継がれ、現在も天浜線の線路として使用されています。
登録有形文化財に登録されているトンネルでもあります。
今回の訪問では、
- 遠方の公道から望遠でトンネルを撮影
- トンネル入口と、その先の出口を確認
- TH2114号車「2代目うなぴっぴごー!」とトンネルを撮影
- 南側入口付近まで移動
という形で記録しました。
遠くから見つけたトンネルの入口
今回、特に印象に残ったのは、神田隧道を遠くから見つけた瞬間でした。
公道を歩いていると、山の方向に小さな暗い穴のようなものが見えました。
望遠レンズを向けて確認すると、それが神田隧道の入口でした。
さらに拡大すると、その奥にもう一つ明るい部分が見えます。
トンネルの出口です。

天竜浜名湖鉄道 神田隧道
入口だけでも意外でしたが、まさか入口から出口まで見通せるとは思っていませんでした。
周囲の地形の中に、細長く一直線の鉄道トンネルが通っていることを実感できる眺めです。
近くから見るのとは違い、少し離れた場所から見ることで、トンネルの線形そのものが分かりやすく感じました。
2代目うなぴっぴごー!と神田隧道
この日は、TH2114号車「2代目うなぴっぴごー!」も通過しました。
現在のラッピング運用終了が近づいている車両です。
遠方から神田隧道を狙っていたタイミングで、この車両とトンネルを一緒に撮影することができました。

天竜浜名湖鉄道 神田隧道 とTH2100
光明電気鉄道が建設した古いトンネル。
その中を、現在の天浜線のラッピング車両が走っていく。
同じ場所に、違う時代の鉄道の姿が重なる瞬間でした。
トンネルそのものの記録としても、現在の天浜線を記録する写真としても、印象に残る一枚になりました。
トンネル入口付近へ移動
遠方から撮影した後は、南側のトンネル入口付近まで移動しました。
入口周辺には、新しく造られた函渠があります。

天竜浜名湖鉄道 神田隧道 入口付近
そこからトンネル方向を見上げてみましたが、木々や地形の関係もあり、入口そのものを見ることはできませんでした。
遠くからははっきり見えていたトンネルが、近くへ行くと逆に見えなくなる。
少し不思議な感覚です。
地形や線路の位置関係によって、見える場所と見えない場所がはっきり分かれているようでした。
今回確認した範囲では、遠方からの望遠撮影の方が、むしろ神田隧道全体の位置関係を分かりやすく記録できました。
光明電気鉄道から二俣線へ
神田隧道の大きな特徴は、光明電気鉄道によって造られた構造物であることです。
この区間では、光明電気鉄道が築いた路盤が、後に国鉄二俣線へ引き継がれました。
神田隧道もその一つです。
現在の天浜線を見ると、一見すれば普通の地方鉄道のトンネルに見えます。
しかし、その成立をたどると、
光明電気鉄道
↓
国鉄二俣線
↓
天竜浜名湖鉄道
と、複数の時代を引き継いできた構造物であることが分かります。
今回の周辺散策では、光明電気鉄道の路盤を利用した区間に複数のRC橋も確認しました。
橋や築堤、トンネルを続けて見ていくと、この区間そのものが一つの鉄道遺産のように感じられます。
周辺の地形
神田隧道周辺は、天竜川と山に挟まれた地域です。
平地はあまり広くなく、その限られた場所を鉄道や道路、住宅、川が通っています。
近くには上野部川も流れています。
実際に歩くと、山が線路のすぐ近くまで迫っており、「なぜここにトンネルが必要だったのか」が地形から感覚的に分かります。

天竜浜名湖鉄道 神田隧道付近
平坦な場所を自由に線路が走れる地域ではありません。
限られた土地の中で山を抜き、川を越えながら線路を通していく。
神田隧道は、そうした地形の中に造られた構造物です。
撮影スポットとしての見どころ
神田隧道は、入口のすぐ近くへ行けば撮りやすい、という場所ではありませんでした。
今回のように、少し離れた公道から望遠レンズで狙う方が、トンネルの姿を分かりやすく撮影できる場合があります。
特に面白いのは、入口から出口まで見通せることです。
望遠レンズを使うことで、
- トンネル入口
- 内部の暗い空間
- その先の出口
- 列車
を一枚の中にまとめられる可能性があります。
列車がトンネルへ入る、あるいは出てくる瞬間を狙えば、奥行きのある写真になりそうです。
ただし、線路に近づく必要はありません。
今回確認したように、公道上の離れた位置からでも撮影できます。
歩いて感じたこと
神田隧道は、登録有形文化財であることも重要ですが、今回一番印象に残ったのは、現地で偶然トンネルを見つけた瞬間でした。
公道を歩いていて、遠くに黒い穴が見える。
望遠レンズで確かめる。
すると、その奥に出口まで見える。
こういう発見は、地図だけを見て目的地へ向かうだけではなかなか味わえません。
さらに調べると、そのトンネルが光明電気鉄道によって造られ、二俣線を経て現在まで使われていることが分かる。
ただ古いトンネルを見るのではなく、今目の前にある構造物が複数の鉄道時代をつないでいることに面白さを感じました。
今回の上野部周辺では、RC橋や古い路盤も記録しています。
一つずつ見ると小さな構造物ですが、つなげて考えると、光明電気鉄道の痕跡が現在の天浜線の中にかなり深く残っていることが見えてきます。
散策時の注意点
神田隧道は現役の鉄道トンネルです。
撮影や観察は、公道など立ち入り可能な場所から行います。
- 線路内へ入らない
- 鉄道用地へ立ち入らない
- トンネル内部へ入らない
- トンネル入口へ無理に近づかない
- 斜面や藪へ入らない
- 道路上で長時間通行を妨げない
といった点には特に注意が必要です。
今回は、遠方の公道から望遠レンズを使用することで、線路に近づかずにトンネルを撮影できました。
入口付近は木々や地形で見通しが悪い場所もあります。
見えないからといって無理に近づかず、安全に確認できる場所を優先します。
まとめ
磐田市上野部にある神田隧道。
光明電気鉄道が建設し、国鉄二俣線を経て、現在の天浜線まで引き継がれてきた登録有形文化財のトンネルです。
今回特に印象に残ったのは、遠くの公道から偶然その入口を見つけたことでした。
望遠レンズを向けると、入口のさらに奥に出口まで見える。
そしてそのトンネルを、現在の天浜線の列車が走っていきます。
この日は、ラッピング終了が近いTH2114号車「2代目うなぴっぴごー!」も撮影できました。
光明電気鉄道が造ったトンネル。
その後を走った二俣線。
そして現在の天浜線。
神田隧道は、こうした時代のつながりを、現在も現役の鉄道施設として見せてくれる場所でした。


